2006年05月22日
●遂に社内ポータルがSNS活用でコミュニティ化する
マイクロソフトのビルゲーツ氏がポータルソフトの次期SharePointサーバーをSNSの発想で「社員の頭の中の知識を共有」すると発表しています。Web2.0のロングティル理論の中で企業内ポータル・サイトのあり方=次期ナレッジマネジメントが鮮明になって来ました。
記事は以下の通りです。
ゲイツ氏、次期SharePointを披露へ--SNSの発想で「社員の頭の中の知識を共有」
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20115107,00.htm
さてSharePointの次期バージョンは「Microsoft Office SharePoint Server 2007」と呼ばれており2007年には市場に登場するようです。
まずゲイツ氏の言う頭の中の知識から説明しましょう。これは難しく言えば『暗黙知』と言うものですが、社員や経営者、顧客などの気づき、考え感じる力のことです。数年前、ある米国のコンサル企業が行った調査では、社内の知識の七割から八割が人に付随した知識=『暗黙知』=頭の中の知識だったそうです。文書化されているものはホンの氷山の一角な訳ですね。特に現場の社員や専門家が暗黙知を一杯持っています。
さて米国のナレッジマネジメントはFriendster 登場の前後から、社内の人脈分析の方向に行き始めています。しかし最近までイントラネットを活用した動きは、エクスパート・ロケーターと呼ばれる専門家のプロフィール開示が中心であり、それに専門家の人脈を付けて可視化すると言う発想は全くありませんでした。精々スポークソフトウエアやビジブルパスがSNSの仕組みを使って営業社員の持つ顧客人脈を可視化すると言う試みがある程度でした。
一方市場において見ず知らずの社員同士が知識交換を行う知識コミュニティ(Q&Aコミュニティ、良くわからない人はOKWAVE やYahoo知恵袋を見てください!!)は成功したaskme.comの影響で一定程度企業内に入っています。しかしこれは一期一会の市場型の知識交換であり、人脈活用と言う要素はあまり強くありませんでした。(最近ではこの機能はビートコミュニュケーションズなどのSNSが取り込み始めています。)
ところがここに来て様子が変わり始めています。学生専用SNSのフェースブックが企業版を発表してペプシコーラなど一挙に十社にSNSが社内導入されるなど、SNSの仕組みがイントラネット用に見直され始めています。
こうした流れを受けてマイクロソフトが次期ポータルソフトウエア版である「Microsoft Office SharePoint Server 2007」を発表しています。マイクロソフトの場合、人脈要素=知り合いの輪の連鎖に注目しているようですが。
この手のSNSのポータルソフト的活用は一部の日本企業でも既に始まっています。実際、ビートコミュニュケーションズなどのSNSの仕組みをイントラネットのポータルとして活用してみると(規模が大きくなければ現在のSNSソフトでも十分可能です。)とても雰囲気が変わり、ちょっと面白いです。
本部からのお知らせや通達類は汎用的な『ヘッド』情報として取り扱います。また完成仕様や図面、正式な報告書、技術報告、営業日報なども長期保管が必要な『ヘッド』情報として扱います。これは取り扱いのプロセスがマニュアル化できます。
一方、中間的な情報やフロー情報、またSNSを活用したQ&Aやブログなどの個々の社員による非公式な投稿、プロジェクトチームによるチームブログなどは、草の根的な『ロングティル』として取り扱います。(公式、非公式と言う分類でもストック、フローと言う分類でもヘッドとロングティルと言う分類でも結局、同じことですが 笑)これらの草の根知識を引き出すのにSNSによる非公式人脈=コミュニティ要素が有効な訳ですね。
いずれにしても日本企業も社内では公式ないし上からの『ヘッド』情報と草の根的な非公式情報『ロングティル』を共に重視する組み合わせの時代に本格的に突入しました。
これにマイページと呼ばれる個性化の視点や個々の社員における組織上の立ち位置が重要になる訳ですね。(営業マネージャーとか生産管理担当とか・・)
また社内の情報共有が面白くなってきました!!
-----
山崎様より投稿頂きました。
このエントリーのトラックバックURL:
http://socialnetworking.jp/b/mt-tb.cgi/2580
