2006年08月14日
●いよいよ2006年内の黒字化を視野に入れ始めたYouTube
動画SNSのYouTubeに関しては色々と姦しい噂や異なる見方がありますが、CEOのチャドハーレーとCTOのスチーブ・チェンがPBSテレビのインタビュー番組に出演し、年内黒字化を宣言しました。
関連記事は通りです。
▼YouTube創業者がテレビ番組出演 今年中の黒字化を示唆
http://toshio.typepad.com/b3_annex/2006/08/youtube.html
▼インタビューの要約動画
http://www.youtube.com/watch?v=7E6E9q8Jebw
尚、フルバージョンもグーグルビデオから見られます。
http://video.google.com/videoplay?docid=-7718745034375286743#38m35s
インタビューはPBSテレビのCharlie Roseによる有名インタビュー番組に二人が出席して約20分間行われました。(インタビューの全体はグーグル・ビデオで、要約版はYouTube上で視聴することが出来ます。)インタビューは8月11日に行われたようです。
▼YouTube設立からの経緯
まず二人はYouTube設立に至る経緯を述べました。
★2005年1月 サンフランシスコのチェンさんの自宅で行われたディナーパーティで、動画の投稿が簡単に出来るサイトが無いことが話題となりました。
★2005年2月 チャドのガレージで計画とITシステムの開発を開始しました。
二人はPaypalでの仕事で一緒でした。
★2005年5月 サービス開始
★2005年12月 広告事業を開始
★2006年中 月次収益ベースで黒字見込み
▼提携相手の一つ、NBCとの話し合いの経緯
最初NBCの番組LazySundayのスキットビデオがYouTubeに投稿されたので『これはお宅が投稿したのか?』とNBCに電話したのが交渉の始まりでした。NBCは『我々に返して欲しい。』と答えたそうですが、これから付き合いが始まりました。そして戦略的な提携へと進むことになりました。それから多くのテレビ局やハリウッドの映画会社と現在、協業の可能性についての交渉が行われるようになりました。
▼月次ベースでの黒字化について
2005年12月に開始した広告モデルからかなりの収益が上がっています。
その結果、2006年中には間違いなく黒字化するとチャドは語っています。
尚、筆者が独自に入手しているYouTubeの2006年の収益予測は約0.5億ドルです。
また2006年8月2日のウオールストリート・ジャーナル誌の予測によればオンライン・ビデオに対する2006年の広告投資は、3.85億ドル、2010年には23.5億ドルと見積もっています。(但し彼らも数字はeMarketer調査のものを使用しています。)
2006年の広告投資は、3.85億ドルはYahoo Video、MSN Video、YouTubeやAOL Videoなどで取り合うと予想されていますので、筆者はYouTubの黒字化は十分可能と考えています。何しろマイスペースが約2億ドルの広告収入を上げると予想されていますし、SNSビジネスや動画SNSビジネスは2006年から本番に入っていますので。
▼今後の可能性
何と二人は広い意味での携帯電話=モバイルを上げています。
これはGreeの田中良和さん喜びますよねえ。
▼YouTubeのリスクは何か
チャド・ハーレーは著作権と答えていましたが、米国の社会や裁判所はどのようにこの答えを出すのでしょうか?
そもそも知識や情報の本質は公共財であり、人類の文化進歩に貢献するための手段です。それを『価値生産を優先する市民社会』になって初めて一定期間のみ知的財産権として認めました。(ミッキーマウスが駄々をこねて期間を引き伸ばしている訳ですね。)
欧米諸国の認識の基本はこう言う考えです。
CCライセンスや総表現社会(CGM)の時代を迎えている米国は、日本の著作権裁判のような紋切り型の判決は出さないと筆者は思っています。(M電機とJ社のボタンを巡る著作権裁判などお笑いですよね)
もし現在の著作権裁判で負けたら何処かの会社がYouTubeを買い叩いて、その後成功すると思われます。
YouTubeは早晩、黒字化するでしょう。面白くなってきました。ワクワクしますね。
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山崎秀夫 / 日本ナレッジマネジメント学会専務理事
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