2007年02月21日

●ジョブズ氏の「DRM不要論」の波紋 (WSJ2007年2月16日)

 ITMEDIAも翻訳を出していましたがアップルのCEOジョブス氏の音楽業界に対する手紙が映画業界にも波紋を投げかけています。今筆者も必死で英文を読んでいますが、実に面白いです。やっぱり音楽業界や映画業界は未来の方向として、ローレンス・レシグ教授の主張するクリエーティブ・コモンズ・ライセンスに近い考え方を大なり小なり取らざるを得ないのでしょうか?。映画や音楽などデジタル商品の著作権の放棄は進むのでしょうか。
ジョブス氏の主張する圧力とは、無料でコピーするやからが多数居る、ハッカーが仕掛けてくるのにプラスしてインターネットにシフトする多額の広告費が情報商品に無料化圧力を加えると言うものと筆者は理解しています。

そもそも事の発端は音楽業界がアップルのITUNES で活用しているDRM(デジタル権利管理)技術「FairPlay」を他社にも開放するよう求めたことにあります。それに対してジョブス氏は「レコード会社の方こそDRMそのものをなくすべき」と反論した訳ですね。

引用

Appleのスティーブ・ジョブズCEOは2月6日、同社のDRM(デジタル権利管理)技術「FairPlay」を開放するよう求める声に対し、「レコード会社の方こそDRMをなくすべき」と反論した。

引用終わり

関連記事は以下の通りです。

▼ 「4大レーベルはDRMを捨てよ」、Appleのジョブズ氏が提言
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0702/07/news025.html

引用

 

3つ目はDRMを完全に廃止すること。どのデバイスでもあらゆる音楽ストアの曲を再生できるようになる。「明らかに消費者にとって最善の選択肢であり、Appleはこれをすぐにでも採用したい。4大レーベルがDRMの条件なしでAppleに楽曲をライセンスすれば、iTunes StoreはDRMなしのバージョンのみの販売に切り替える」とジョブズ氏は述べている。
 CDに収録された楽曲はDRMで保護されていないため、オンラインで販売する楽曲にDRMをかけても違法コピー防止の役には立たないと同氏は指摘、DRMの義務づけをやめれば、オンライン音楽サービスの新規参入が増えて音楽業界のメリットになるとしている。

引用終わり
▼ [WSJ] 映画にも波及する? ジョブズ氏の「DRM不要論」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0702/20/news067.html

引用

 映画会社は今後の適切な方針をめぐり、次第に社内で議論するようになっている。この件に詳しい筋によると、映画会社の技術幹部とエンジニアは、少なくともこの問題を再検討するよう求めてきた。彼らは、映画DVDを扱い、DRMの必要性を主張して譲らない「ホームエンターテインメント」部門から特に強い抵抗に遭っている。  それでもなお、音楽業界にこの種の技術の廃止を検討させているのと同じ力がハリウッドにも迫っている。映画の海賊版はオンラインに無料で出回っており、交換やコピーの制限はまったくない。音楽業界ほどの打撃は受けていないものの、多くの映画会社が近い将来に被害が拡大すると懸念している。

引用終わり

それにしてもDRMと呼ばれる消費者に対する権利制限は実に厳しいものがあります。それがどこまで緩むのか、WEB2.0を理解しているジョブス氏の主張がどこまで通るのかが焦点でしょう。これに広告費のインターネットシフトが絡みます。

 日本ナレッジマネジメント学会 専務理事 山崎秀夫

Posted by sns at 2007年02月21日 18:41
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