2007年04月23日
●何時まで続く!!セカンライフへの「企業進出ITバブル」
何時まで続く!!セカンライフへの「企業進出ITバブル」
2007-4-23 7:19:00 by borg7of9
最初少し極端かつ冗談な例だと思いましたが、リンデンラボからの仕入原価20万円の島とか土地と称するサーバーが、500万円、1,000万円で企業に普通に売れているようです。酷い例だと一億円と言う話もあるようです。これは一種のITバブルと考えて良いのでしょうか。
これが正しければあるセミナーで「企業は精々200万円あればセカンドライフに出られますよ」と言った件を訂正しなければなりません。どうやら相場の要素を見落としていたようです。(反省!!)
デザイナーの数が足りないと言う特殊事情があるにしても、これは面白い現象です。
リンデンラボからの島の仕入れが約20万円、その後は毎月、数万円の維持費を納める訳ですが。その上に区画整理をして建物を建てて企業に転売しています。プリムと称する5種類か6種類の原材料をスクリプト+アニメーションで加工すると内装が綺麗な建物が出来上がります。コレはセカンドライフに進出した企業の特注ですね。これまで人知れず苦労していたデザイナーの皆さんが、漸く報われ始めています。
もっとも現在、日本人街の街角に必ず見られる大画面公告を出している電機メーカーは、凄く安い値段で参入しているといわれていますから、値段も高いものから安いものまであるようです。
しかし原価20万円で仕入れた島=サーバーが、1MMか2MM、3MM程度の簡易言語のプログラミング程度で1,000万円に成る程、彼らの創造性は素晴らしいのでしょうか。 相場は市場原理で決まると言われてしまえばそれまでですが。デザイナーサン達にはそんなに高い給与は支払われていないと思います。エクセルシート精々50枚程度の作業だと思うのですが。
色々な話を総合してみますと大手の広告代理店複数社(含む関係会社)が、今年に入って上場企業を中心に約1500社程、マーケティングしたみたいですね。
きっとプレーヤーの誰かが儲けているのでしょう。そのこと自体は悪いことではありません。少なくとも今はそういう性格のビジネスですから。
まあでもビジネスの鉄則は「儲かるときには儲けよう」ですから、セカンドライフの不動産や建築のように相場性の強いビジネスに進出する場合は、リスクをとるベンチャー企業も、がんばってもらいたいと思います。
伝統企業に対してはマーケティング部門からアプローチが始まりました。
まず広告代理店が動きます。そして契約がとれたならば、ベンチャー企業に振られます。最近ではベンチャー企業が直接、契約をとる場合も増えているようですが。
大部分が上場企業である進出企業を支援するベンチャー企業は、多くが最近の創業グループのようです。
三大大手の言われているのが以下のグループですね。
★ メルティングドッツ (株式会社メルティングドッツ 2006年創業)
★ メタバース (株式会社バリュープレス 2004年創業)
★ MAGSL (株式会社ジップサービス 2004年創業)
▼2007年03月24日 人材募集開始のお知らせ (株式会社メルティングドッツ)
http://www.meltingdots.com/news/press/
▼ これからのセカンドライフ(とビジネス) (メタバース)
メタバースさんはmixiのオフィス建築を手がけられています。
日本人町の銀座は、彼らの作品ですよね。
▼MagSL Tokyo 全区画 完売御礼 (MAGSL)
http://magsl.net/2007/04/magsl_tokyo_1.html
引用
MagSL Tokyo の Tokio を除く全区画が完売しました。
この場を借りてご利用いただいている皆様、遊びにきてくださった皆様にお礼を申しあげます。
総レンタル区画数は900区画となっており、契約者数は300名を超えております。内、複数の1部上場企業を含む法人様が約3分の1となっております。
また、8SIMの法人誘致エリアも現在6区画のお申し込みをいただいており、残り2SIMについてもお問い合わせをいただいている状況です。
引用終わり
同社は山手線の駅名の島=土地を全て揃えて区画整理をし、安く販売しています。あの値段は良識的ですね。
さて日本企業は少なくとも大小約100社がセカンドライフに進出しています。これが土地や島の建築相場を高止まりさせている理由ですね。
これら大手三グループの他にもパルコシティやブックオフを手がけたモバイルファクトリーなどが目立っています。この前まで注目されていた某IT系の大学は、この点ビジネスには余り強くないようですね。全く目立ちません。
▼Second Life参入事業Second Buzz!!第二弾は「PARCO CITY」
http://news.mfac.jp/20070321SecondBuzz.pdf
引用
モバイルファクトリーはSecond Life内参入事業「Second Buzz!!」の第二弾としてアパレル大手の株式会社パルコ・シティが春にオープンするオンラインショッピングモール「PARCO CITY.com」のプロモーションをSecond Buzz!!で行います。
引用終わり
こう言ったベンチャー企業に伝統企業からビジネスを持ってきているのが、広告代理店のようです。
●広告代理店 「セカンドライフは良いですよ!! 早く出ないと土地が無くなりますよ!!」「織田浩一さんの「テレビCM崩壊」読んだでしょ!!」
●伝統企業 「そら大変や」「ほならうちも店だそうか・・」
「テレビCM崩壊」と言う本が2006年にブームになったお蔭でYouTubeの流行と言う事もあり、広告代理店は、テレビ局などに遠慮なくWeb2.0系のメディア(mixiなどを含む)を顧客企業に推奨できるようになりました。今年はその波がセカンドライフを襲っています。
何しろスーパーやコンビ二の中には「日本人町に一店ずつ出店しよか・・?」と言う動きをしているところも幾つかあるそうですから。まあでもこんな視点も精々Web2.0と言う古い物の見方の範囲内ですが・・。
● バブルは何時まで続くか?
メルティングドッツの社長浅枝さんの書いた本が売れています。筆者も買おうと思って丸善の本店に行ったのですが、品切れでした。仕方ないのでアマゾンで買いました。よくまとまっています。弱冠23歳の社長ですから、「ポスト76世代」ですね。セカンドライフとの出会いが2006年7月でmixiのコミュニティだったそうです。11月に会社立ち上げて・・・この位のスピード感が無いとこの世界は勝てません。
▼ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 ネットビジネスの新大陸 (新書)
浅枝さんも仰っていますが、筆者も2007年一杯は、セカンドライフへの企業進出の波は続くと思います。理由の一つには日本語化の遅れもあります。兎に角、今は広告代理店が煽っている影響で完全に「ゴールドラッシュ状態」です。
バブルの崩壊は2008年度でしょう。そして本当のマーケティング=金の鉱脈探しはその後に始まると思います。セカンドライフの企業進出支援ビジネスは相場制の高いものと考える視点に立つならば、何時かバブルは崩壊します。それに企業にとっての投資に見合うリターンの目処がまだ立っていません。(ただし筆者は中長期的には必ず一部の進出企業は実質的なビジネス上の成果をあげると考えています。)
● デザイナーや生活者と無関係な「企業進出バブル」
一部のデザイナーは、ベンチャー企業の誘いに乗って企業進出バブルに巻き込まれています。しかし多くの素人デザイナーや生活者は、多くが蚊帳の外です。
別に企業の進出に関係なく街作りやもの作りを楽しんでいます。そして素人の間でのイベントや新しいサービス需要に取り組んでいます。これは良いですね。バブルに関係なくしっかりした街つくりができます。
ですから何れ訪れる「バブルの崩壊」に対して個人投資家=素人デザイナーが影響されるような自体では無いと言う点が安心できます。
セカンドライフの街作りやマーケティングは中長期的な視点が必要なのは明らかです。何故ならばセカンドライフ型のアプローチはWeb2.0を遙かに超えた、否Web自体を凌駕する新たな「次々世代のインターネットのあり方」と考えられるからです。
Web2.0のシンクライアントとかブラウザーOS説などは、精々プロペラ型飛行機の翼の改善程度の意味しかありません。ですから中長期的な視点が重要な訳です。
ですから現在の企業進出ラッシュは、一時的にお金が流れるドライビングフォースに過ぎないと考えた方がよいでしょう。何れ地道な発展がゆっくりと確実に始まります。
企業進出と言うゴールドラッシュで儲けるも良し、それと関係なく町興しを楽しむも良し、面白い選択ですね。まあ、相場が高く上がっている時には、それに乗るのが原則ですが、企業も個人もヘッジング=保険をお忘れなく。(笑)
山崎秀夫 / 日本ナレッジマネジメント学会専務理事
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