2008年12月19日
●Mixi年賀状は何故受けたのか?!!
日本郵便さんが提案したと言われるMixi年賀状の申し込みが2週間前に20万通を超えてシステムの増設と言う嬉しい悲鳴を上げているそうです。ではMixi年賀状の何が魅力なのでしょうか。仮想社会サービスにある類似のサービスと比較すれば良く判ります。
年賀状の効用は紙であれ、ネットであれ「プラスのストローク交換」とそれに伴う「マイクロフロー体験」ですが。
重要な点はリアルの相手と自分、ネットの相手と自分はペルソナ(アイデンティティ)が異なると言う点、そしてその壁をどう越えるかと言う点の理解でしょう。
まあ、判り易く言えば3D化の進展やMMORPGだけでなく動物の森のような家庭向きのゲーム、仮想社会サービスの普及で日本でも「ネットの自分とリアルの自分」の使い分けが出来始めていると言うことでしょうか。
★ Mixi年賀状の仕組み説明
11月28日からの期間限定のサービスですが、これによりマイミクと呼ばれる知り合いの輪の中の方々(多くはお互いに本名も住所も知らない。)に「年賀状郵送サービス」を利用して実際の年賀状を送る訳ですね。色々なデザインの中から選択して「謹賀新年!!XXでーす。来年も宜しくね!!^^」見たいなメッセージを入れる訳ですね。
★★ 「迷わずミクシィに声かけた」日本郵便--新しい年賀の形を目指す
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20382688,00.htm
★★ 「ミクシィ年賀状」の申し込み、20万枚以上に--サービス開始から2週間を目前に
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20385167,00.htm
引用
利用にはまず、送り手のユーザーが受け手のユーザーを選択し、デザインの選択やメッセージを記入する。すると、受け手のユーザーに年賀状が送られる旨のメッセージが通知されるので、受け手のユーザーが自身の住所や本名を入力。この作業が完了することで年賀状が送信される。
引用終わり
Mixi年賀状の値段は以下のようになっています。
▲ 年賀状の通常価格 1通98円
▲ 版権キャラクターなどをデザインしたプレミアムテンプレート版 1通130円から180円
▲ 企業広告の入ったスポンサードテンプレート版 1通48円
キャラクタービジネスとか広告とか中々面白いですね。
このサービスの特徴は明らかに「ネットの関係」と「現実社会の関係」を明確に分離している点です。これまでのSNSの基本的な考えは「ネットも現実社会も一緒=実名原理主義」の発想でした。今回のアプローチ方法は明らかに基本的な発想とは立ち位置が異なります。
年賀状の送り手が「ネットの関係」を「現実の関係」に拡大したければ、「メッセージに送り手の住所と名前」を入れれば良いし、ネットの関係の維持、強化だけが目的なら入れなれれば良い訳ですね。
一方受け手の選択肢は以下のようになります。
- 受け取り拒否 「ネットの付き合い」を続けるつもり無し
- 単純な受け取り 「ネットの付き合い」を今後も続けるつもり
- 住所を書いて紙で返書 「現実の関係」へと発展させる意思あり
送り手と受け手の関係が男女関係ならば中々興味深いですよね。
さてこれと同様のサービスは仮想社会で時々見られます。
以下はセカンドライフで大成功したスイスコムのサービスですが。
★ チョコレートと花のプレゼントの例(バレンタインデーを想定)
仮想社会でロメオ(男性)とジュリエット(女性)の二人が付き合っている場合、スイスコムから以下のサービスが提供されています。(サービス名はスターフルート)
1、 ロメオ(男性)がチョコレートまたは花束をスイスコムの仮想のお店で買います。
2、 ロメオ(男性)はジュリエット(女性)に花束を渡します。(セカンドライフ内)
3、 ジュリエット(女性)は大喜びします。(セカンドライフの中の話)
4、 ジュリエット(女性)は自分の住所と名前を打ち込みます。
5、 すると本物の花束が届けられ現実のジュリエット役の女性は喜びます。
このサービスは大成功し、スイスコムは欧州の色々な会議で講演しています。また最近では高級腕時計やスコッチウイスキー、宝石なども同じ方式でギフト用に販売されています。
http://www.starfruit.biz/gift






(http://www.starfruit.biz/giftより引用)
★ Mixi年賀状とスイスコムは何故受けたか
これはネット上でのコミュンティ作りで非常に重要な点ですが、ネットのペルソナ及び関係と現実のペルソナ及び関係の区切りとそれを超えるシナリヲが見事なんですよね。
ネット上で実名を使おうとハンドル名を使おうとネットの自分と現実の自分とは関係性が異なります。それは本名を名乗っているタレントがテレビに映る「タレントとしてのイメージ」と「現実のイメージ」とが異なるようなものです。
ネット上のマーケティングにおいて今後はネットのペルソナから現実のペルソナへとスムースに発展させていくことが非常に重要になる時代になりました。
丁度、釣り馬鹿日誌において「会社では社長と駄目社員の関係」そして趣味の釣りでは「師匠と弟子の関係」と同じように、ペルソナと言う関係を如何に乗り越えるかがビジネス成功の鍵を握っている時代が来たと実感しています。まあ、次の課題は日本でもアバターライフスタイルがどこまで浸透するかですが。
日本ナレッジマネジメント学会専務理事 山崎秀夫
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