2009年06月26日

●SNS上のソーシャルゲーミングは日本で流行するか

フェースブックやマイスペース、Hi5など欧米のSNSがプラットフォームを開放し、その結果、ソーシャルゲーミングと言う新しいサービスが花開き始めています。従来型のコンソールゲームと異なり軽いカジュアルゲームの形態を取ると同時にSNSの要素を持った仮想社会的な社交を促進するものです。日本のmixiプラットフォームなどもそちらの方向で成長するのでしょうか。

まあ、時差を活用した「日記」や「写真」、「動画投稿」、「足跡やコメント」、ブックマーク、更にフォーラムのような「コミュニティ」形式だけの社交ではSNSもやがて飽きられるかもしれません。例えばコミュニティ要素の強いオークションのEbayが成熟と共に定価販売しシフトせざるを得なくなり、欧米の参加者に次第に飽きられてWeb2.0の議論では主流から外れました。それと同様に現在は大量の参加者を集めているSNSもネット参加者からやがて飽きられる可能性もあります。

現実社会でも社交の種類は多様ですよね。お茶やお花、ゴルフ、テニス、マージャンとかダンスとかトランプやキャッチボール、漫画、公園の清掃、犬の散歩など、社交の種類は一杯あります。これが「日記」や「写真」、「動画投稿」、「足跡やコメント」などに相当するわけですが、それだけではネット上の社交手段としては貧弱です。

そこでリアルタイムの社交であるソーシャルゲーミングが注目されています。

★★Auctions on eBay: A Dying Breed
http://www.businessweek.com/technology/content/jun2008/tc2008062_112762.htm

既に国内でもDeNAやGREEの台頭は、携帯電話サービスも含めて、SNSでも同じこと(やがて飽きられる)が起こる可能性が高いと言うことを暗示しています。

<ソーシャルゲーミングの台頭 仮想社会とゲームのミックス型サービス>

★★Social Gaming, Virtual Goods Discussed in SF Summit
http://www.virtualworldsnews.com/2009/06/social-gaming-virtual-goods-discussed-in-sf-summit.html#more

★★Social Gaming Summit 2009
http://www.socialgamingsummit2009.com/

★★Social Gaming Scores in the Recession
http://www.businessweek.com/technology/content/apr2009/tc20090429_963394.htm

引用

The number of people playing social games is expected to surge to 250 million in 2009, from 50 million in 2008, by some industry estimates. During recessions, people tend to look for low-cost entertainment, often staying at home. Many social games are free; often even power users pay less than $50 a month.

引用終わり


ソーシャルゲーマーの数は2008年の5千万人から2009年には2億5千万人に増加すると予想されています。金融不況が促進要因な訳ですね。参加者は月々5千円程の仮想商品や仮想ギフト、プレミアムゲームにお金を払っています。


さてちょっと元に戻って、2007年5月頃からのフェースブックのオープンプラットフォーム化により1年間で約3万ものフェースブック・アプリケーションが登場しました。(ソーシャルゲームは2年間で約14,000本)

これはネット上における参加者間の社交や協働作業の形態が非常に多様かつ豊かになったことを意味します。その中で筆者が最も参加者数が多く、筆者が注目しているのはソーシャルゲーミングと呼ばれるサービスです。

既にフェースブック上のZyngaは、フェースブックだけで4千万人のアクテイブ参加者を獲得しており、これはフェースブック参加者の5分の1に達しています。Zyngaの売り上げは1億ドルに達しており注目されています。Zyngaがフェースブックなどで展開するソーシャルゲームは以下の通りです。

★Texas Hold’Em 参加者数 毎日250万人がフェースブック上でプレーする。
★Yoville フェースブック上で7百万強、マイスペース上で3百万人弱(月間のユニーク参加者数)
★Vanpire
★Pirates

またスーパーペッツを展開するRockYouなども注目されています。
フェースブック上ではユニーク参加者数(月次)が1千万人を超えたサービスが三つも登場しています。

さてソーシャルゲーミングの特徴は以下の通りです。

1、 コンソールゲームと比べて素人が軽く作ったカジュアルゲームである。(技術的には軽い。)
2、 SNS上の知り合いとリアルタイムで気軽に楽しめる社交促進要素を持っている。
3、 ペットなどのNPCが充実している。
4、 仮想社会的な社交とゲームとしてのNPCのミックス型である。
5、 単独プレー時には擬似リアルタイムや擬似ソーシャルによる心理効果が工夫されている。(親和欲求や社会的促進効果への配慮)
6、 仮想商品や仮想ギフトやなどが収益源となっている。更に時間制のプレミアムゲームも販売されている。(それぞれの価格は1ドル程度)
7、 広告が収益に占める割合は少ない。

フェースブックのプラットフォームのオープン化の中で、時差型のSNSを補完するリアルタイム社交としてソーシャルゲーミングが台頭しています。

ポイントになるのは飽くまでも社交の手段としてSNSの発展系としてソーシャルゲームが考えられている訳ですね。誰でも参加できる、ちょっとした知り合いとトランプを楽しむような感じの社交の手段です。

日本でもmixiプラットフォーム上で流行するのでしょうか。それとも既にソーシャルゲーミングが先行しているGREEやDeNAのモバゲータウン型の携帯電話インターネットの方がインフラとしては向いているのでしょうか?

mixiプラットフォームはパソコンインターネットと携帯電話型インターネットの組み合わせです。
これは面白い勝負です。

 日本ナレッジマネジメント学会 専務理事 山崎秀夫

Posted by sns at 2009年06月26日 15:29
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