2010年02月03日
●<ソーシャルテレビ>ニコニコ動画はUSTREAM+ツイッターに勝てるのか?
2010年2月2日のソフトバンク社の決算発表会が「USTREAM+ツイッター」でインターネット上でライブ・ストリーミングされました。そして同時にソフトバンクによるUSTREAMへの出資と日本及びアジア地区における業務提携(実質的に日本は総代理店)が発表されています。サイトの日本語化もさることながら、ソフトバンクによる日本企業への売込みが立ち上がります。一方、国内にはニコニコ生放送やステイッカムが対抗サービスとしてあります。
<立ち上がる日本企業の自主放送の範囲は無限に広がる>
まず企業自主放送はコストが安い点、USTREAMの無料版だと無料=コストゼロである点が非常に魅力でしょう。日本企業にとっても広告出稿や既存の放送網を通さない自社イベントの自主的な放送活用など、「USTREAM+ツイッター」の活用の効果は膨大なものがあると考えられます。
これまでは無料のサービス且つアメリカにしか窓口が無かったUSTREAMが日本で話し合いが出来るわけですから、日本企業にとって具体的な活用計画を立てる段階になりました。
自社のセミナーや記者会見、展示会や講演会、新製品発表会など活用範囲は無限と思われます。またセミナー会社などにとって見れば、インターネット自主放送が簡単にできれば、日本中の顧客に「USTREAM+ツイッター」を通じて有料セミナーを配信できます。
社内活用という点からは、値段の馬鹿高い衛星放送の置き換えも視野に入ってきます。
<ソーシャルテレビの意味>
では何故USTREAMは伸びたのでしょうか。2008年までは、日本のステイッカムとあまり変わりませんでした。全く冴えないサイトの一つでした。伸びた理由は、2009年1月のオバマ大統領就任式をCNNとフェースブックが生中継した事件に有ります。
その後USTREAMはフェースブックやツイッターなどのクラウド(ネット大衆)との連携を図り、フェースブックやツイッターなどのアカウントからライブ投稿を可能としました。クラウドと呼ばれる巨大なネットコミュニティと一体化して、所謂、ソーシャル視聴を可能としたわけですね。
その結果、2009年の後半には爆発的に成長し、2010年2月現在の活用者数は5千万人と言われています。
<ニコニコ動画やスティッカムとの対決>
これからはソーシャルテレビ市場を目って黒字化戦略を歩むニコニコ動画やスティッカムとの対決が始まります。戦場は以下のような領域でしょう。
1) 既存のテレビとの連携(補完財効果)
孫さんも仰っていたように日本テレビなどとの連携に代表される国内のテレビ局との連携も重要なビジネスになるでしょう。例えば見逃し放送を「USTREAM+ツイッター」で販売するなどが考えられます。ここはNHKなどがブランドチャネルを出しているニコニコ動画が先行しています。
2) テレビの置き換え(代替財効果)
しかし筆者がソーシャルテレビの破壊作用と考えているのは、企業が「USTREAM+ツイッター」を活用してどんどん自主放送を始める可能性でしょう。
ソーシャルなライブストリーミングは、「USTREAM+ツイッター」に関しては日産、ビクターミュージック、ソフトバンク、J-WAVE、OKWAVEなどが活用しており、ビートコミュニュケーションやスプリュームのようなITベンチャー系企業は、どんどん使っています。
この領域はこれからであるため、「USTREAM+ツイッター」とニコニコ動画の激しい戦いが始まると考えられます。
ニコニコ動画の弱点があるとすれば、ツイッターリンクを持たない「自前主義」の点とサブカルイメージを如何に上手く払拭できるかでしょう。一方USTREAMは広告モデルからの脱却がポイントになります。
2010年の春から両社の間でステイッカムも含めて企業の自主放送などのソーシャルテレビ市場の争奪戦が始まります。2010年のスローガンは3Dテレビ、映画ですが、映画は兎も角、テレビに関してはソーシャル視聴が3Dに先行するのは確実でしょう。
時差型のSNS+ブログの流行が時差型のYouTubeブームを招いたように、ライブ型のツイッターの流行はUSTREAMなどソーシャルテレビの流行を招くでしょう。USTREAMは第二のツイッターの流行になります。
さて次はUSTREAMのライバルのLIVESTREAMやQIKなどを誰が抑えるかですね。
日本ナレッジマネジメント学会 専務理事 山崎秀夫
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