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フェースブックの日本上陸は新しい黒船になるだろう


 フェースブックの日本語翻訳版が出たので筆者のフェースブック・プロフィールにも友達申請が来始めています。見ると殆どがセカンドライフの関係者だったりするところが面白いのですが。さてフェースブックの日本上陸は上手く行くのでしょうか。
 まあ、ソフトバンク系の企業を代理店としているマイスペースと違うのは、日本に事務所を置かないと言う点ですかね。
Facebook創設者のMark Zuckerberg氏が来日し、フェースブックの日本語化をプロモートしています。
 
★Facebook日本語版はmixiに勝てるか
http://japan.cnet.com/panel/story/0,3800077799,20373472,00.htm
★ 「グーグル? 大好きだよ」–Facebook創設者
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20373524,00.htm?tag=nl
 
引用:

初めてです。実は今回の来日は父と一緒なんです。というのも、父は10年くらい前ですけど、大学を卒業したときに友人と日本に来て、大変感銘を受けたという話を聞かされていました。
 父と落ち合って少しだけ観光もしました。皇居も行きましたし、相撲も観戦しました。新宿をうろうろしましたし、原宿にも行きました。秋葉原は行っていないので、もう一度日本に戻ってこないといけないですね(笑)。本当に楽しかったです。日本は素晴らしいところだと思います。
–今回の来日の目的は何ですか。
 いくつかあるんですが、実はここ1カ月はずっと出張続きで、いろいろな場所を転々としてきました。もちろん各国で新しいものを見たり、感じたりしたわけですが、たまたま今回の来日に際しては日本語の翻訳版Facebookを公開するというタイミングでしたので、じゃあ僕自身がお話させていただくのがいいのではないかということになりました。

引用終わり
 引用
引用:

実在の人、実在のアイデンティティ、実名、そして実在の友人の中でのコミュニケーションを円滑にするための力を提供するFacebook、という位置づけは他のサイトとは差別化できていると考えています。

 
 引用終わり
 日本が好きな父親と一緒に観光を兼ねて来ると言うところがまだ24歳のベンチャー企業経営者のういういしさと言った印象ですよね。また「グーグル大好き」と言った人を食った発言も「ニチャンネルやニコニコ動画を成功させた西村博之」さんにフィーイングが良く似ていて愉快ですよね。
まあ、フェースブックのビジネスモデルはmixiやマイスペースと同じ広告収益モデルそして元型はフレンドスター型モデルですから。その点は一見、違いが無いわけですね。
 さて本題に入りましょう。
●マイスペースの進出時と何が異なるのか?
★ソフトバンク、世界最大のSNS「マイスペース」日本語版を開始–ニューズグループと合弁で
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20304189,00.htm
 マイスペースが日本進出した1年半前は、日本ではmixiの上場の昂揚が覚めやらぬ時代でした。同時にsnsの色々な問題も指摘されていました。
★マイスペースの上陸議論はカルチャー問題が大半
当時のsnsは日本ではmixiやGREEも含め、大きく「米国のフレンドスター型モデルが世界的に確立した」ばかりであり、その点、mixiもマイスペースもそれ程、大きな違いは有りませんでした。違いがあるとすれば「マイスペースの国際性とmixiの国内特化、日本カルチャー特化の差はどうなのか」と言う程度だったと考えられます。
★フェースブックのもたらす新しい風とは
一方、今回のフェースブックの上陸は、mixiの持つフレンドスター型SNSモデルがWeb2.0の動きの中でグローバルに標準化、オープン化に本格的に向かう中での日本への上陸、日本語版の登場と言う点で違いが有ります。
 これは同時にセカンドライフやIBM、グーグル、ソニー、フィリップスなどの仮想社会サービスの標準化、オープン化と言った動きと騎を一にしたものです。
それにしてもフェースブックは、YouTubeと並んでWeb2.0の動きの台風の目の一つになっています。
「フレンドスター型モデルを超える、その限界を突破する動きを国内に持ち込んだ!!」と言うのが今回のフェースブック日本上陸のポイントです。
SNSや仮想社会サービスを含めて欧米で「標準化、オープン化」の実践的な動きの急先鋒であり、ソーシャルメディアに関してはグーグルに一歩も引かないフェースブックですから。
 ではフレンドスター型モデルを超える、その凄い中身に注目しましょう。
★APIの第三者解放(プラットフォーム上のソフト開発オープン化)
フェースブックはSNSのソフト開発オープン化と言うプラットフォーム政策(APIの第三者解放)の成功により、ユニークユーザー数の伸びで実質的にマイスペースを凌駕する勢いです。 米国大統領選挙に例えれば、「まるでクリントン候補に挑む一時のオバマ候補の勢い」見たいなもんだと思えばわかりやすいでしょうか。 
 他のSNSに対してもポータブル可能な約2万の第三者開発ソフト(ウイジェット)を認めた結果、凄いことに現在米国でSNSと言えば「フェースブック」を意味するまでになってます。(これはセカンドライフの優れたところを参考にしたと言う見方があります。)
 日本の各SNSも対応するとは宣言しましたが、これまで実質が伴ったSNSサービス企業は殆ど有りませんでした。
★サイトを越えたフレンド情報の共有化の推進
ソフトウエアの第三者解放、そして標準化を含むポータビリティの流れの次は、データーの共有化でしょう。最近はフレンドフィードに影響されて個々のブログやSNSなどに閉じない色々なサイトの知り合いの情報をプロフィル上に纏めることが出来、「データーポータビリティ」と呼ばれています。
▲FriendFeed (元祖のデーターポータビリティのサービス開始)
 - One Place for Your Many Online Lives
 http://www.businessweek.com/magazine/content/08_16/b4080054303377.htm?chan=top+news_top+news+index_technology
 - 新しい仕組みのSNS、フレンドフィードは成功するか?
http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=3258
▲Facebook Connect (フェースブックの追随)
  - Announcing Facebook Connect
 http://developers.facebook.com/news.php?blog=1&story=108
▲Friend Connect (グーグルの追随)
  -Grow traffic when friends connect on your site
 http://www.google.com/friendconnect/
▲Data Availability (マイスペースの追随)
-MySpace Embraces DataPortability, Partners With Yahoo, Ebay And Twitter
http://www.techcrunch.com/2008/05/08/myspace-embraces-data-portability-partners-with-yahoo-ebay-and-twitter/
●Mixiはフェースブックのもたらす新しいトレンドに勝てるか?
これが今回の問題意識の正しい持ち方だと筆者は思っています。
フェースブックの日本上陸の意味は「APIの第三者解放(自社プラットフォーム上での第三者によるソフトウエア開発とサービスの自由化)の本格推進」「サイトを越えたフレンド情報の共有化の推進」などのSNSの「オープン化、標準化」の課題を本格的に日本に持ち込んだと言う事であり、個々のSNSの枠に閉じこもったフレンドスター型モデルの限界を突破するものです。
フェースブックの日本上陸によりオープンIDやオープンソーシャル、Data Availabilityなどが携帯電話サービスに参加者の勢いが流れて停滞気味であったパソコンベースのSNSなどに風穴を開ける動きが強まると思われます。
Mixiやモバゲータウン、GREEなどがこのグローバルな風に対応できれば、「フレンドスター型モデルを超える、その限界を突破する動き」ができれば、「フェースブック何するものぞ!!」と言う結果になり、そうでない処=国産SNSは消えていく、次第に衰える運命にあるでしょう。
またぞろ面白くなってきましたよね。どうなるんでしょうか?
 注)以下上記のテッククランチよりデータ共有の説明
-MySpace Embraces DataPortability, Partners With Yahoo, Ebay And Twitter
http://www.techcrunch.com/2008/05/08/myspace-embraces-data-portability-partners-with-yahoo-ebay-and-twitter/
 引用:

Historically MySpace has lagged Facebook in terms of innovation. But they definitely “get it” this time. Sharing user data so openly (with user permission) is a terrific way to incentivize users to store all their core data at MySpace to begin with. Users eventually need one place on the Internet to store their data, or lots of places to store different types of data. But what they don’t want is today’s world where they are recreating and storing the same data over a plethora of social networks just because all those sites refuse to share. We’re starting to see the floodgates open and the idea of data sharing become a reality (thanks largely to the efforts of DataPortability and other activists in this space).

日本ナレッジマネジメント学会 専務理事 山崎秀夫

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